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■ 肝臓の腫れも消えて医師もびっくり

                           東興通信 2001年12月19日

「肝心かなめ」という言葉があるとおり、肝臓は体の中で極めて重要な臓器です。近年、肝炎を患っている方が増えていますが、これは、将来、肝硬変や肝臓がんに至る恐れがありますので放っておけません。
 漢方では肝炎に柴胡剤(さいこざい)を用いることが多く、体力が充実している方には大柴胡湯や小柴胡湯、虚弱な方には補中益気湯(ほちゅうえっきとう)といった具合に使い分けます。以前、六十代のアルコール好きな男性にこの補中益気湯を調合したところ、肝臓の腫(は)れがいつの間にか消えて食欲も出て、医師もびっくりするほど回復し、体力に見合った漢方薬がー番効くことを実感したことがあります。
 ほかに、黄疸(おうだん)があれば茵陳蒿湯(いんちんこうとう)などを用い、肝硬変で顔色が黒っぽく出血のある方には、四物湯(しもつとう)を基本とした処方がよいでしょう。
 食事面では医師や栄養士の指導に従うことが大切ですが、漢方の理論からいくと、酸味と青(緑)色のものを摂ることがポイントとなります。これらは、肝・胆系には必要不可欠と考えられていますが、酸味が苦手だと不足がちになりますので、鍋物にポン酢を用いたりレモンティーなど摂取しやすいものを選ぶ工夫が必要です。また、体力のない方、免疫が低下している方には、シイタケ菌糸体“瑞芝(ずいし)”もお勧めです。
 現代医学で治療効果が上がらない方も、漢方専門薬局に一度ご相談ください。

■ 大好きな刺身できまって下痢をしていた女性

                           東興通信 2001年10月17日

お客様から「冷え性で‥‥」とよく聞きます。冷え性で悩む女性は多く、代謝が緩慢でエネルギー燃焼の悪い方、胃腸の働きが弱いせいでいつも手足が冷たい方、病気、特に神経痛などがある場所に冷えを感じる方など‥‥さまざまです。ことさら病気ではないとあきらめている人もいるようですが、婦人病や腰痛、頭痛などの原因にもなりかねません。漢方で早めの体質改善をお勧めします。
 伊豆大島在住の六十代の女性、冷え性で悩んでいて今年の夏も外出時は長そで長ズボン。大好きな刺身を食べるときまって腹痛が起き、翌朝には下痢。最近は腰痛も出始めたとか。この方には「真武湯(しんぶとう)」をお飲みいただき、下痢は治まり、腰痛も徐々に改善している様子です。大好きな刺身も少しずつ口にできると、喜んで電話をしてこられました。
 「真武湯」の構成生薬は、生姜(しょうが)や附子(ぶし)という温性の生薬が主となっています。また、白朮(びゃくじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)は体内の水分の代謝をよくし、六君子湯(りっくんしとう)の成分であることからも分かるように胃にもよいのです。
 冷え性を治す医学として、漢方は適切です。単に冷えるだけでなく、更年期の女性に多い、足は氷のように冷たいのに顔は熱い“上熱下寒”などの冷えの病態に対する対策もあります。ですからご相談の際は、冷えの状態や場所についても詳しくお話しください。漢方は「寒・熱」をとても大切にする医学なのです。

■ 辛い喘息を克服した10代の少年

                            東興通信 2001年9月19日

季節の変わり目、体調を崩しやすいころとなりました。この時期の来局者に多いのが、アレルギー疾患の代表ともいわれる喘息です。喘息は気道の閉塞(へいそく)と炎症を特徴としますが、アレルギーだけでなく、感染や運動などをきっかけに発作が起こることもあるようです。漢方では、あくまでも、発作の状態や体質の見極めが大切となります。
 十五歳の少年、くしゃみと水ばなが出て、その後、呼吸が苦しくなるのです。これがいわゆる喘鳴(ぜんめい)状態。そうなると二、三日は学校を休んでしまうことになり、九、十月の台風の来るころは最悪でした。この方に「小青龍湯(しょうせいりゅうとう)」をお飲みいただくと、気分もよく発作は起こらないというので二年ほど飲み続けてもらって、喘息を克服いたしました。
 この処方には、八つの生薬が含まれており、麻黄(まおう)、五味子(ごみし)、が発作を抑え、乾姜(かんきょう)、細辛(さいしん)が体内の水分を調整します。全般的に温性の生薬となっているので、色の濃い痰(たん)が出たり、空咳(からせき)の出る方には逆効果となります。
 発作の状態や個人差もありますので一概には言い切れないのですが、喘息には漢方薬が合うケースが多いようです。経過を見ると、風邪を引きにくくなり血色がよくなるなど、服用している方の活力も高まっているようにも感じます。思い当たる症状がある方は、ぜひ一度、ご相談ください。

■ 漢方で夏バテを解消

                           東興通信 2001年8月22日

一ロに夏バテといっても症状はいろいろ、また原因もいろいろあるでしょう。今年の夏は猛暑続きなので、発汗とともに体力を消耗し、動悸(どうき)、息切れといった症状が現れることがあります。生活を快適にするはずのクーラーが体表の毛細血管を収縮させるため、血行不良を招き、急激な温度変化が体温を調整する自立神経に負担になるので、疲れたり、下半身のむくみ、頭痛といった症状の原因になります。こうした体調の乱れこそが、現代の夏バテと言えるでしょう。
 さいたま市在住の二十代の女性。元来胃腸が弱かったようですが、夏の暑さもあって、食欲不振に陥ってしまいました。この方には、六君子湯(りっくんしとう)を服用していただき、体調がよくなりました。不規則だった生理も戻ってきました。
 これは、人参、白朮(びゃくじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)といった生薬が消化の働きを助けたためです。また、気力が充実したことで、生理的なリズムも回復したのだと思われます。
 夏バテで疲労感がより強い方には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)のように、人参と黄耆(おうぎ)の生薬のペアが含まれる漢方薬で体力を引き上げるとよいでしょう。これらの生薬には、胃や腎臓などの下垂も引き上げる働きがあります。
 東洋医学では、現在悩んでいる症状だけでなく、体質や体全体のバランスなども考えて薬を調合します。漢方で体質を改善して、夏バテを乗り切ってください。

■ 一ヶ月で肩こり、のぼせが改善したご婦人

                           東興通信 2001年5月23日

若葉の美しい季節となりました。この時期、不定愁訴ともいえるさまざまな症状を抱えていらっしゃる方のご相談を受けます。全身倦怠(けんたい)感、疲れ、頭痛、肩こり、動悸(どうき)、めまい、胃もたれなど・・・・。これらは自律神経のバランスのみだれによって発症することがあります。
 東洋医学ではこれを"未病”ととらえていますが、漢方薬の得意とする分野の一つと言えるでしょう。なぜなら漢方薬には、一人ひとりの体力に合う処方があり、気・血・水という体内循環のバランスを取るさまざまな方剤を併せ持っているからです。慢性病の場合は1ヶ月で何もかも良くなることは難しいのですが、月を追うごとに体全体の調子も良くなり免疫力のアップも期待できます。
 五十代の女性が肩こりとのぼせを訴えて来店されたことがあります。「加味逍遥散(かみしょうようさん)」を調合して一ヶ月目で肩こりが取れ、のぼせの症状も徐々に改善されたので大変喜ばれました。「加味逍遥散」の主薬は、当帰、芍薬(しゃくやく)、柴胡(さいこ)ですが、牡丹皮(ぼたんぴ)、山梔子(さんしし)という寒性の生薬に薄荷(はっか)も加わるので、冷え、のぼせ、イライラなどの更年期症状にも適用できます。全体として血を補う生薬が主体となっているため、柴胡剤の中では虚証向きと言えます。
 漢方薬は、局所的症状と体質を十分に考慮して服用すれば副作用の心配もほとんどありません。つらい症状でお悩みの方は、専門薬局でのご相談をお勧めします。

生理不順、自律神経失調症、蓄膿症、膀胱炎、胃炎、冷え性、皮膚病、不妊症、更年期障害など

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